培養室(Lab)
培養研究部長よりメッセージ
~患者さまに安心していただける培養室を目指して~
当クリニックでは、培養室の質の向上が患者さまの妊娠率の向上につながると信じ、
日本一、世界一の培養室を目指して、常に最善の培養環境を追及し続けています。
スタッフは全員、生殖医療に本気で向き合い、ひとりでも多くの患者さまが妊娠・出産できるよう、 その思いを胸に業務にあたっています。また、生殖医療がよりよく発展するために熱意をもって毎日の業務に取り組んでいます。
患者さま、皆さまに安心していただける培養室を目指した取り組みを下記でご紹介させいただきます。
スタッフは全員、生殖医療に本気で向き合い、ひとりでも多くの患者さまが妊娠・出産できるよう、 その思いを胸に業務にあたっています。また、生殖医療がよりよく発展するために熱意をもって毎日の業務に取り組んでいます。
患者さま、皆さまに安心していただける培養室を目指した取り組みを下記でご紹介させいただきます。

医療法人浅田レディースクリニック
培養研究部 部長・副院長
福永 憲隆(ふくなが のりたか)
農学博士
生殖補助医療管理胚培養士
当院の培養室をご紹介します:6つのこだわり
こだわり1:見えるLab®
「培養室ってどんなところだろう?」「しっかり管理されているのかな?」
そんな思いを抱える患者さまは、少なくないのではないでしょうか。
「見えないもの・ことに対する不安を少しでも取り除き、安心して治療を受けていただきたい」そんな思いから 当院の『見えるLabR』は誕生しました。


こだわり2:全症例完全個室スペース培養
受精卵を培養する培養器は通常電子レンジ程の大きさです。この容器内へ2~4症例を同時に入れて培養することが普通です。しかし、同一のスペースに複数の症例を培養することで培養器の扉開閉回数が増え培養環境が崩れてしまいます。これを解決できる方法は1人ずつ個別スペースで培養することです。
当院ではお預かりしている受精卵を、お一人ずつ個別スペースで培養しています。採卵から胚移植まで、皆さまにご安心いただける管理を行っています。

こだわり3:クリーンルームの空調 『層流方式』
培養室は受精卵を培養するとても綺麗で清潔な空間です。
その清潔な空間、空気環境を整えるために、臨床の培養室では世界初となる『層流方式』を導入しました。
層流方式は、半導体を作成するクリー ンルームでも採用される空調方式です。天井の吹き出し口から床の吸い込み口まで縦に緩やかな空気が流れます。
その結果、培養室に風が舞うことなく温度が一定になり、受精卵にとって安心・安全な環境が誕生しました。
その清潔な空間、空気環境を整えるために、臨床の培養室では世界初となる『層流方式』を導入しました。
層流方式は、半導体を作成するクリー ンルームでも採用される空調方式です。天井の吹き出し口から床の吸い込み口まで縦に緩やかな空気が流れます。
その結果、培養室に風が舞うことなく温度が一定になり、受精卵にとって安心・安全な環境が誕生しました。



床の吸い込み口からは風が乱れないように空気を吸いこんでいきます。
こだわり4:光
培養室の天井、そして顕微鏡の光は、全てLED照明を採用しています。受精卵は本来、お母さんの卵管内で発育するため、外からの光や紫外線が当たることはありません。
少しでもお母さんのお腹の中の環境に近づけたい。
その想いから、当院では培養環境にやさしいLEDを導入しました。


こだわり5:顕微鏡の様子をモニターへ出力・録画
これは培養室の見える化の一環で、見えない状況を無くす改善です。一般的には培養室に加え、顕微鏡の下で行われる作業も見えず、密室性が高いです。そこで培養室の重要なポイントである「見える化」の一環として顕微鏡下の密室性をなくすために全てモニター出力し録画可能な状態にしています。熟練した胚培養士の作業をさらに安全でそして安定性を高めるために行いました。

こだわり6:スタッフ同士の見える化
体外受精に必要な部屋は大きく分けて3つあり、胚培養士たちはわかれて仕事をしています。・培養室・・・・・受精卵を培養する部屋です。ここで体外受精や顕微授精を行っています。
・精子処理室・・・精子の運動率や状態を確認し、体外受精などに必要な処理を行う部屋です。
・培養事務室・・・採卵・移植件数や受精率等をデータ化し、事務作業を行う部屋です。
しかし、それぞれの部屋で行われる業務はその進行に密接な関係があるため、お互いの進捗に合わせて進める必要があります。
そこで各部屋をガラス張りにすることで、スタッフ間の仕事の状況を確認できるようにしました。
これにより、お互いの忙しさや雰囲気を感じることができ、仕事の連携がスムーズに行えています。


受精卵の発育に特に気をつけていることは何ですか?
受精卵を発育させる環境で優先するべきことは、出来るだけ手をかけずに卵管の中の環境に近づけていくことです。
一番のポイントは採卵されてから移植するまでの間、受精卵を培養器から出すことを極力少なくすることです。当院では観察の頻度も最小限にしています。
そして、すべての治療手順をシステム化し、高いレベルで平均化するようにしています。更に業務は2名体制で実施し、すべてダブルチェックしています。
一番のポイントは採卵されてから移植するまでの間、受精卵を培養器から出すことを極力少なくすることです。当院では観察の頻度も最小限にしています。
そして、すべての治療手順をシステム化し、高いレベルで平均化するようにしています。更に業務は2名体制で実施し、すべてダブルチェックしています。


最後にこれだけは話しておきたいことがあればぜひ!
胚培養士と言うと卵子や精子を操作しているというようなイメージを持たれている方が多くいらっしゃいますが、それは間違った認識だとここでお伝え致します。我々の仕事は卵子と精子の出会いのチャンスを作り、受精卵の発育を見守ることです。
からだの外で、からだの中と同じ環境を作ることは非常に困難です。
受精卵にとって心地良い環境を守り続け、患者さまの迎えをお待ちしております。
