患者さまからのお手紙

2024年9月に出産された患者さまから

掲載日:2025年6月27日

浅田レディースクリニックさんでお世話になり、念願の第一子を授かることができました。その節は本当にありがとうございました。いつでも親身に寄り添っていただけたおかげで治療を乗り越えることができました。
私は、娘を授かれるまで、初期流産、陰性、化学流産を経験し、それはもう長く暗いトンネルにいるかのような気持ちになっていました。ただ、それだけに喜びはひとしおな反面、無事に生まれてくれるまでなにがあるかわからず不安でもありました。娘を授かれたとわかったその日のこと、そして、生まれてくれた日に自然と涙が溢れたこと、一生忘れられません。ゴールが見えずに苦しい思いをされている方、多いのではないかと思います。私もそのひとりでした。
治療は、たとえば同じ薬剤を用いて同じ過程をたどった人同士でもなにがつらいのかどの部分がつらいのかが異なり、本当に人それぞれだと思います。だからこそ、本来はアドバイスはおこがましいかもしれませんが、1つ、私から言えることがあるとするならば、他人へのスタンスを夫婦で揃えておいたほうが良いということです。治療は、ほかの人に話すことで楽になる人、治療を知っているならそっとしてほしい人、大きく分けて2パターンいるのかなと思います。
このスタンスが夫婦で違うと、片方はそっとしておいてほしいから黙っているのに、もう片方は聞いてほしいから誰かに話す、それが黙っていてほしい側からするとデリカシーなく映って夫婦間に溝が生まれる、ということになりかねないからです。実際、同じ不妊治療経験者同士でも、タイプが違うと傷つけ合ったりわかりあえなかったりします。残念ながら、不妊治療を経て妊娠した人が現在治療中の人を傷つけるという例は珍しくないそうです。そんなとき、拠り所になるのが配偶者だと思うので、そこの溝をそもそも作らないようにしっかり話し合ってから治療に臨まれたり溝ができかけたときに埋め合わせを早めにしたりしてご夫婦の絆をがっちり固めるのが良いのかなと勝手ながら思います。
現在治療中の方はじゅうぶんがんばっていらっしゃることと思いますしこれからの方、迷われている方もがんばろうとなさっていることと思います。ですので、安易ながんばってくださいは言えません。ただただ、皆様に光が差すことを心の底から願っています。

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