患者さまからのお手紙
2024年8月に出産された患者さまから
掲載日:2025年5月 2日
私は約4年間、2ヶ所の不妊治療専門病院で治療を受け、そのうち約2年間は生殖補助医療を受けました。採卵5回、胚移植9回を実施しましたが、結果は2回の稽留流産でした。期待しては絶望し、真っ暗なトンネルを手探りで進んでいるような毎日でした。そして10回目の移植。最後のひとつの凍結胚でした。これで最後の治療と決めて挑みました。あれから一年、今はにこにこと良く笑う、可愛い息子として私の腕の中にいます。私を母親にしてくれた我が子に感謝の毎日です。
不妊治療をしている方、迷っている方に私が伝えたいのは、夫婦やパートナー同士で、きちんと話をすることが何よりも大切だという事です。私は自分の性格上、相手が夫であっても、思いを正直に話すのが難しく、治療中の夫婦関係は決して芳しいものではありませんでした。治療が長引くほど夫婦の会話がなくなり、いつしか私は心を閉すようになりました。その後溜め込んだ思いが爆発し、そこでようやく話し合いを持つことができました。みなさんにはそうなって欲しくないのです。
不妊治療は、パートナーと同じ目標に向かって進むことが大切です。治療のつらさや不安に思う事だけでなく、嬉しかった事や趣味のことなど、悪い事も良い事もたくさん話をして欲しいです。それは不妊治療の卒業後の人生のためにも、とても重要な事だと思います。
最後に、通院中快適に過ごせるように、細やかな配慮をして下さった、浅田レディースクリニックのスタッフの皆様に感謝を申し上げます。

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