患者さまからのお手紙

2024年3月に出産された患者さまから

掲載日:2024年11月22日

この度、無事に女の子を出産いたしました。私たち夫婦は子供がほしいと思ってから産まれるまで4年程かかり、かなり苦労しました。様々なご事情により通院を迷われている方がいらっしゃることと思いますが、1日でも早く治療をはじめてほしいと思います。
このようなパターンは稀だと思いますが、流産(他院で顕微授精)がきっかけで私自身に染色体の構造異常が見つかり、浅田レディースクリニックに転院を決めてPGT-SRをしました。AMHが低いため採卵を繰り返し行い、見つかったA胚を3回移植して全てダメだったときは何もかも嫌になりましたが、4回目B胚の移植で出産となりました。採れる卵は少なくても、たくさんの胚盤胞を育てていただき、その技術に驚きました。
妊娠後も胎動がおとなしく安心した日は1日もありませんでしたが、元気に産まれてきてくれたことに感謝しながら愛情をいっぱいぶつけて育てています。また、妊娠が奇跡的なことと理解していても妊婦さんや赤ちゃんを見るのがめちゃくちゃ嫌でした。なぜかそういうときに限って職場で妊婦さんが増えていきました。その中でも一番辛かったのは、育休中の方が職場に赤ちゃんを見せにこられたことでした。どうしようもなくなり屋上で思いっきり涙したことを思い出します。
それに、お子さんはまだ?という決まり文句のような言葉に傷付くのが怖くて、一定期間は友人とのLINEは全てブロックしわざと会わないようにしました。治療中は少しくらい気晴らしすれば良かったけれど、常に治療のことで頭がいっぱいでその余裕がなく、精神的におかしくなり夫に当たり散らかしたことが何度もあります。よく、痛いほど分かると言いますが、不妊治療の辛さが突き刺さるほど分かります。どうか頑張りすぎない程度に頑張ってください。
最後になりましたが、私が治療を続けることができたのは石田先生が丁寧に遺伝カウンセリングをしてくださったことが大きかったです。時間はかかりましたが、今こうして娘に会うことができ、夫と2人で大変感謝しております。将来、本人には不妊治療で授かったことは包み隠さず堂々と話そうと思います。本当にありがとうございました。

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