患者さまからのお手紙
2024年3月に出産された患者さまから
私はPCOS患者です。30歳で妊活、31歳から不妊治療開始、32歳で妊娠する事ができました。妊活当初まだ焦る年齢ではありませんでしたが、結婚後数ヶ月で妊娠する周囲の人たちを見て、案外みんな早く妊娠できる事、自分は何故か妊娠しない事に違和感がありました。やがて生理が遅れ、遂に妊娠したかと検査薬を試すも結果は陰性。その後生理は始まり、気を取り直して次回に期待したところ、二週間足らずで生理が始まり、極端な周期の乱れに自分には何か原因があるのだと思い浅田レディースクリニックさんを受診しました。
受診当日のエコー検査ですぐにPCOSだと判明しました。聞き慣れない病名に不安になりましたが、先生から「妊娠できますよ」とお声がけいただき、とても安心したのを覚えています。院内には多くの患者さんがいらしたので、みんな同じように悩み、頑張って治療しているのだと元気を貰いました。まずはタイミング療法から始めましたが、同時期に行った夫の精液検査の結果、元気な精子が少ない事が判明しました。私たち夫婦はどちらにも原因があったのです。私に明らかな不妊症状が無ければ気付けなかったので、受診して良かったと心から思いました。
先生からはタイミング・人工授精での妊娠確率は低く、ステップアップを早めたほうが良いと診断を受けました。私たちは夫婦で話し合い、体外授精へ進む事を決めました。妊娠できるか不安が募りましたが、PCOSは卵が多く採れ、精子に元気がなくても体外授精で問題はクリアできるので、期待は高まりました。卵を発育させる注射治療は辛かったものの、採卵手術は全身麻酔のおかげで痛みもなく、病院側は患者の負担を最小限にしてくれていると思いました。しかし6個採卵できた内、授精した卵は0でした。授精すらしない結果に涙を流し、もう自分に妊娠など無理なのではないかと絶望しました。
改めて妊娠とは単純なものではない事、奇跡の連続なのだと実感しました。二回目の採卵では薬を強くしたおかげで20個採卵でき、授精能力に問題がある可能性があるということで半分は顕微授精を行う事にしました。結果10個が授精し、その内胚盤胞まで育った卵はたったの1つだけでした。自然妊娠がどれだけ絶望的なのか思い知らされます。ですが育ってくれたたった1つの卵で妊娠する事ができました。授精できない、育たない卵ばかりの中唯一残ったその子は、妊娠中も何も問題がなく、元気な産声を上げて誕生してくれました。人が好きでニコニコとよく笑う子です。
治療期間約一年、人によっては早いほうだとも言われますが、不妊の不安やストレスを表に出さないよう必死の生活で、とても辛い日々でした。ステップアップが早かったおかげでこの期間で済んだのだと思います。結果に対してその都度的確に判断し、治療していただいた浅田レディースクリニックさんには感謝を言い尽くせません。本当にありがとうございました。
治療に迷われている方がいらっしゃいましたら、早くに決断される事をお勧めします。私たち夫婦のように原因があるかもしれません。手遅れになる前に治療して良かったと私は思っています。
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