患者さまからのお手紙

2023年7月に出産された患者さまから

掲載日:2024年5月17日

振り返ってみると2年半、今思えばあっという間と言えるけれど、その時は本当に辛くて先も見えなくて苦しい2年半でした。前のクリニックではタイミング、人工授精、体外受精と一通り経験し、もちろん検査も一通りしましたが結局原因はわからず...。何か変えたい...と思い立ち、浅田レディースクリニックの説明会の予約をしました。
そこからすぐに転院し、体外受精(自費)に進みましたが、私はAMHが低いこともあり一度に採れる卵子は少なく受精結果の時には祈るような気持ちでした。結局採卵は前医と合わせて3回、移植は7回。6回目の移植では初めて陽性反応が出たものの流産してしまい、7回目の移植で陽性、そして出産となりました。まだ若いから大丈夫でしょとか、体外受精?そんなの始めるならちゃんと職場に報告して!なんて職場の上司に言われたり(医療職ですが、まだまだ不妊治療への理解は進んでないのだな...と痛感しました)、周りは妊娠出産ラッシュでそんな報告をされるのも嫌になり、なんで自分はダメなんだろう...何がいけない?なんで、なんで...と自分を責める毎日で本当に辛かったです。
移植を繰り返しても結果が伴わないと、着床不全の検査はしなくていいのだろうか...とネットの情報を見ては疑問に思い、診察室で先生に質問したこともありました。自身でもその検査の根拠を調べて、不要かなと思い先生を信じて移植を繰り返していく選択をしました。今はネットを開けば、あらゆる情報が目に止まります。SNSでは不妊治療アカウント等もあり、色んな人の体験を目にすることもあります。便利だし、共感できることも多いけれど、治療についてはあくまで参考程度。目標はみんな同じだけれど、原因も経過も人それぞれです。
私も通院中は、患者さんからの手紙をクリニックのパソコンで目を通したり、治療についてネットで調べたりしていました。必死です。辛くて辛くて、周りには不妊治療してる人は居なかったので私は1人じゃないはずと思いたくて仕方なかったのかもしれません。診察後、待合室で名駅の街を窓から眺めながら泣いた日も何度もありました。
もしも今、この文が目に止まって読んでくださっている方がいるとしたら、1人じゃないよ、と伝えたいです。十分過ぎるほど、頑張っています。注射は痛いし、通院のための休みを取るのも本当にしんどい、周りの何気ない一言で心がえぐれそうになることもあるし、治療はうまくいかないことの方が多かったりする...。全部全部、本当に頑張っています。不妊治療は身体的、精神的、経済的に大きな負担がかかってしまいます。お金が無限にあればいいけれど、そうもいかない。今の自分はどんな状態なのか、それを踏まえて必要な治療は何なのかを先生ときちんと相談しながら、自分も納得のいく治療方針で足並み揃えて治療ができて良かったと今思います。
浅田レディースクリニックは、担当医制ではなかったので毎度違う先生に診察して頂いていましたが、どの先生もきちんと向き合ってくださる信頼できる方ばかりでした。看護師さんも採血も治療説明もテキパキ優しく、移植の時に出会う培養士さんもとても優しい、受付の方は毎度笑顔で挨拶してくださり、辛い中でも皆様に救われることも多かったです。これから治療を始める方、現在治療を頑張っている方、治療をしようか迷われてる方、皆様が後悔のない道を進んでいけますように!今日より若い自分はいない!始めるなら今、頑張るなら今!とバタバタとクリニックの門を叩いた私ですが、後悔したことはありません。(結果が良かったからそんなことが言えると思われるかもしれませんが...)早めに各段階で決断しステップアップし、仕事と治療の両立はバタバタでしたが、それを後押しし励ましてくれた家族やクリニックのスタッフの皆様、感謝してもしきれません。本当にありがとうございました。

レター

患者さまからのお便り一覧