患者さまからのお手紙
2023年4月に出産された患者さまから
20歳で多嚢胞性卵巣であり、妊娠希望の際は病院へ行くようにと告げられて以来、子供が欲しいという希望はあまり持たないようにしていました。当時は体外受精は今よりももっとハードルが高く、そして苦痛を伴うものだと見て、そこまで自分はできない、怖いと思っていたのも一因です。
結婚して7年が経ち、夫婦2人でも楽しく過ごしておりましたが、不妊治療の保険適用が開始すること、周囲の出産ラッシュに心がざわざわすること、また新型コロナでガラッと世の中が変わったこと、そして自身の性格上、全力を尽くさなかったことはずっと後悔するだろうと思い、一念発起して不妊治療を開始することにしました。
夫婦の生活リズムや多嚢胞という関係から、タイミングや人工授精ではなく、最初から体外受精を希望していました。自身で色々と調べ、取り組むなら最短で最良の結果が出せるところだと確信し、浅田レディースクリニックを受診しました。初診前の説明会では、色々なデータに圧倒されながらも、院長の力強い言葉がわたしだけでなく主人にも届き、同じ方向に向かって取り組むいいきっかけになりました。
夫婦の足並みが揃うことは、大変な治療の負荷をかなり軽減することとなったので、大変感謝しております。また、浅田レディースクリニックの先生方はドライだという話もありますが、どの先生も最短でいい結果に向かって統一した指示を下さるのでとても信頼して通うことができました。もちろんこちらの質問には的確に真摯に答えてくださる方ばかりで、多くを教えていただきました。
担当制でないことに不安に思う方がいるかもしれませんが、頻回な通院がある治療のため、担当医のことを考えず自分の都合優先で通院できたのは本当に助かりました。そうでなければ、仕事との両立は難しかったと思います。前述の通り、どの先生でも同じプロトコルなので安心して通えました。そして、看護師さん方はいつもにこやかで優しく接してくださり、何度通っても緊張する採血や内診前の硬い心をほぐしてくれました。
注射が苦手なのですが、ここの採血室はどこよりも上手だと思っています。数えきれないほどの採血を乗り越えられたのも、採血室の方々のおかげです。採卵前の自己注射の練習では、注射針を刺したはいいものの液を注入する際に非常に痛く泣いてしまったのですが、看護師さんが優しく肩をさすり、応援してくださったおかげでできるようになりました。毎日の注射は、あの優しい手と寄り添ってくれたことを思い出していました。ありがとうございました。
受付の方もスムーズに対応してくださり、また電話での対応もいつもご丁寧にしていただきました。多嚢胞はOHSSの危険性が高い、卵子の質が悪い等の情報を見かけていたのて心配していましたが、一回の採卵で素晴らしい技術により、多く採卵し、たくさんの受精卵を凍結することができました。自費だったため、非常に細かく薬の量やホルモン値を確認してもらったのがよかったと思います。
保険治療にするか悩みましたが、浅田さんに来たからには最良の治療を受けたいと自費を選択して正解でした。採卵の高刺激は本当に辛かったので、もう採卵はしないと思えたことで心が軽くなりました。一度の採卵で全て終えると掲げられているとおりでした。そして幸運なことに、一回目の移植で我が子を授けていただきました、本当にありがとうございました。
先の見えない不妊治療に飛び込み、不安でしたが、良くも悪くも浅田さんが淡々と粛々と進めてくれたため、こちらも引っ張られるように前向きに進めていくことができました。世の中には妊娠に関する有象無象の情報がたくさんありますが、浅田さんを信じて取り組んでいくのが1番の近道だと思います。不妊治療中は、どうしても人と比較したり、気分が落ち込んだりすることが多くなると思います。私もそうだったので、SNSを見ない時間を増やす、激しめの運動をして頭を空っぽにする、理解してくれる友人がいれば話を聞いてもらう、美味しいものを食べるなどたくさんのリフレッシュ方法を用意していました。
採卵が終わった後は、ずっとずっと欲しかったジュエリーを頑張ったご褒美として自分で購入するなどもしました。飲み終わった薬袋を溜めておき、移植前にはこんなに頑張ってきたと視覚的に見ることで元気を出したりもしました。とにかく自分勝手に、自分を大切に過ごしてください。また、パートナーの理解はかなりあった方ですが、通院の大変さ、薬による体の不調、治療の痛みなどなどはものすごく大袈裟にアピールしていました。それくらいじゃないと相手も慣れてしまったり、そもそも伝わらなかったりでお互いの温度差ができるかなと思ったので...。
不妊治療期間は他の方に比べれば短期間ではあったと思いますが、取り組むまでの7年を含めるとずっとずっと心の中に妊娠、出産できるのかという悩みが重りのようにありました。その重りを取り去り、人生を変える経験をさせてくださり、本当に心から感謝しています。もっと早くここにきたらよかった、と思う日もありますが、私の決意ができたタイミングがこの子に出会うタイミングだったのだと思い、これからの日々を大切に過ごしていきたいと思います。
そして凍結してある受精卵を第二子としてお迎えに行くつもりです、その際はまたどうぞよろしくお願いいたします。受診したばかりの頃、この体験談を読んで私も元気づけられたことをよく覚えています。私の体験談が、誰かの役に立つと嬉しいです。そして、皆様が望むような結果を得て、ALCをご卒業することを心から願っております。
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