患者さまからのお手紙

2022年9月に出産された患者さまから

掲載日:2023年10月27日

他院にて、簡易刺激で極力薬を使わないという方針のもと一年以上治療を行いましたが結果が出ず、こちらに転院することにしました。簡易刺激の他院から転院したこともあって、「きっとこちらでは多くの卵子を採卵でき、たくさんの胚を凍結出来るのだろう」と勝手に期待していましたが、私の場合、最初の採卵周期で凍結できたのは初期胚3つ、もう1周期採卵を頑張ってみたものの、その際も凍結できたのは初期胚4つでした。正直その時点では落ち込んでしまいました。
しかしその後の診察で、先生から「なかなか数は伸びませんでしたが、頑張りましょう」と前向きな声かけを頂き、気持ちを切り換えて移植に臨むことができました。その後、2個同時移植を3回行い、3回目の移植で着床し、出産に至りました。移植可能な胚を全て移植した、最後の移植での着床でした。
今治療をされている方は、こちらでの治療内容と、それぞれの受精卵の生命力を信じてみてください。私のように、凍結胚の数が少なくても、出産に至る卵に出会うことはできます。最後の移植の前には、やっぱり結果が出ないのではないか、と後ろ向きになったこともありましたが、今目の前にいる息子が、最後に移植した2つの胚のうちの1つから誕生したことを思い返す時、やはりあの時最後までこちらの治療を信じて本当に良かったと感じます。
また、治療を始められる方、迷われている方は、まずはこちらでの治療を始めてみてください。私は他院で簡易刺激の治療から始めたこともあり、「卵巣刺激を強めると体調が悪くなるのではないか、注射にも頻繁に通わなければならず、仕事を続けられなくなるのではないか」と誤った先入観で悩み、なかなかこちらへの転院を決意出来ずにいました。しかし説明会の動画を拝見し、それらの悩みは杞憂だと分かり転院を決意。結果、こちらでの治療中の体調は全く問題なく、注射も自宅での自己注射で全て対応出来ました。さらには移植周期についても、希望日に向けて薬でホルモンの状態を調整していく治療内容で、全体的に仕事をしていてもスケジュール調整しやすい治療内容だと感じました。今ではあの時転院を悩んでいた時間が本当にもったいなかったな、と思っています。
最後に、先生方をはじめ、看護師の皆様、培養士の皆様、そして受付のスタッフの皆様にも大変優しくアットホームに接して頂き、リラックスして治療に臨むことが出来ました。本当にお世話になりました。ありがとうございました。

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