患者さまからのお手紙
2021年8月に出産された患者さまから
私は他県からの通院で片道2時間ほどかけて通っていました。親にも職場にも誰にも不妊治療のことは伝えず、夫婦だけで治療をしていたので1人で通院することの方が多かったし、コロナ禍という事もあり本当に大変でした。
治療に関しては、順調に着床までできたので安心していたら、育っていないという事で掻爬手術となりました。その後は着床しなかったり、着床してクリニック卒業後、9週の時にも心拍が確認できその際産婦人科の医師に、よっぽど大丈夫ですよ!と言われていたけど次の検診で育っていない事が分かり再度掻爬手術となりました。
その時はもう先が見えなくて、いつまで治療を続けてどのタイミングで諦めるべきなのか、、答えが出ないまま治療を続けていました。そして私はこの先赤ちゃんを授かる事はできないんじゃないかと思っていた時に陽性の判定を聞いた時はびっくりしたのを覚えています。
ただ流産を経験しているので、その後も赤ちゃんが私のお腹でちゃんと育つかどうかクリニックを卒業して9週、12週・・・と壁を越えてもずっとずっと不安で10ヶ月を過ごしたように思います。ですが産まれてきてくれた子はとっても元気で、毎日家族を笑顔にしてくれています。辛かった日々を忘れるくらい今は本当に幸せな日々を送っています。授かれる保証はなく、辛い事もたくさんある不妊治療ですが、可能性があるなら少しでも早く治療をして、かけがえのない赤ちゃんとの幸せな日々を送ってもらえると良いなと思います。
治療中は妊娠、出産、子育てをしている人を見るのも辛い気持ちが生まれるかもしれないのでこのメッセージも役立つのか分かりませんが、赤ちゃんを望まれる方は、辛くても治療をして、授かって出産する事ができればその後は辛い治療を忘れるほど幸せになれるというのが私の経験です。

患者さまからのお便り一覧