患者さまからのお手紙

2016年03月に出産された患者さまから

掲載日:2017年11月10日
私は23歳で結婚して、25歳で不妊治療を始めました。別の病院で8回顕微受精をしたものの1度子宮外妊娠をしただけ。なかなかうまくは行きませんでした。こちらに転院して2度目の顕微受精でようやく妊娠出産することができました。私たちの卵は分割が進まず胚盤胞まで育つこともほとんどありませんでしたが、この病院の凍結&培養方法が合っていたようで、胚盤胞まで育つことができました。
 不妊の期間はどんなに明るく過ごしていても、やはりどこかに壁がありました。友人が結婚すると『どうせすぐに子どもができるんだろうなー』と思い、妊娠を聞くと連絡をとらないようにしていました。年賀状の季節も嫌いでした。そんな荒んだ心の自分が嫌でした。陰性結果を何度も聞きへこむこともたくさんありましたが、不妊治療をすることで少しでも前に進んでる!と思えることが心の支えでした。
 正直こんなに長く治療をするとは思ってもいませんでした。子どものいない人生は考えられなかったので、必死で続けました。でも、不妊を通して得たものもすごくたくさんありました。世の中に不妊で悩んでいる人がたくさんいるんだ!ということを知ってもらえるように、自分にできることをしていこうと動き出しています。
 治療を長くすればするほど、子どもがいる未来というものに全く想像がつかなくなっていました。でも、本当に『その時』が来ました。未だに我が家に子どもがいることが信じられないくらいです。何度も諦めようかと思いましたが諦めきれずがんばって、本当に本当によかったです。不妊治療はお金もかかるので大変ですが、妊娠には時間も限られています。迷っているならぜひ後悔のない決断をして、突き進んでもらいたいと思います。
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