患者さまからのお手紙

2015年7月に出産された患者さまから

掲載日:2016年12月24日
結婚して7年目で母親になりました。不妊治療を行っている間も、私は人間的に成熟してないと自分に自信を持っていなくて、子どもは欲しいがこんな私に育てられるとどうなるんだろうと迷いながら行ってきました。しかし妊娠判明した時は、診察室であやうく大声を出しそうなくらい大喜びしたのを覚えています。
 妊娠中期になるとまた自信のない自分に悩んだりしましたが、胎動を感じた時、一生懸命私の中で育っていて生きようとしていると感じ「こんなネガティブな事ばかり考えている母親のとこに来る赤ちゃんは可哀想だ」と思い、「自信を持ってやるしかない」と前向きな考えに変えるよう努力するようになりました。
 現在の赤ちゃんの月齢は4ヶ月半です。私の姿を見ると笑顔になり、私の抱っこで泣き止んで、私の腕の中でないと寝られない...。今の赤ちゃんは私のことが世界中で一番の存在になっている。自慢などではなく、赤ちゃんと一日中向き合っていると、自然と実感できました。抱っこしていたり、寝顔を見ていたりするとどんな遊びは好きか、どんなスポーツ(男児)が好きか、将来何になるか無限に未来のことを考え、楽しみが広がっていきます。また、母乳が少なくおなかすいたと泣かせてしまったり、風邪をひかせてしまったなど、反省して落ち込んでいると、側で赤ちゃんが声を出して笑って遊んでいて、「全然楽しそう...」と笑ってしまい、私が赤ちゃんから元気をもらっているなと感じました。一人の人間が私を頼って大きく成長しようとしていて、それを間近で見られることは幸せです。これからも子どもが「生まれてきたこの世界は幸せだ」と思ってくれるよう手助けをしてあげたいです。
 あと治療中大変だったことは、採卵の準備時、3日に1回通院する時の職場での遅刻や早退の申し出でした。フルタイムのパートだったので、正社員に比べると断然休み易いのですが、やはり迷惑がられました。上司が独身の年下の男性でしたが、治療内容を全て話し理解してもらいました。かなり恥ずかしかったですが、話した方が私にストレスがなく、体のためにも良いと思い、話しました。
 それから妊娠判定が陰性だった時、その後生理があり受精卵が入っているであろう経血が出てきましたが、それをトイレで流す...。「ごめんなさい、ごめんなさい」と言いながら泣きました。私は8回体外受精をしたので、7回それをやって、気がおかしくなりそうでした。しかし着床に至らなかったのも染色体の問題であり、私は何もできなかった、しょうがないという気持ちになるまで苦労しました。あまり人に話せない内容だし、主人も励ましてくれましたが、生理がないし深い理解ではないような気がしました。
 けっきょく時間が経ち、記憶が薄れることで落ち着いた感じでした。私は最終的に子どもが出来なかった時の考えは「夫婦で海外旅行いっぱいしよう」と考え、不妊治療に関する勉強も最小限に抑え、なるべくストレスを抱えないで過ごしていました。現在治療中の皆様もなるべくストレスを感じない方法を見つけ辛い気持ちは最小限に不妊治療を行っていければと思います。焦らずに良い結果が出ることを願っています。書いているうちに気持ちが高ぶって長文になりすみませんでした。
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