患者さまからのお手紙

2013年10月に出産された患者さまから

掲載日:2014年10月 3日
今、まさに息子が側で寝ています。今まで卒業された方の手紙を読んでいた頃、私は本当にこうして我が子を抱けるのかと不安でしたし、心が疲れていました。タイミング法、人工授精を他院で経て、休憩も入れたら3年。浅田レディースクリニックで体外受精を始めて、およそ9ヶ月でしょうか、、、卒業しました。
 それは、前の3年よりもいろんな事が詰まった数ヶ月でした。1回目の採卵は、順調なようで直前で経過が良く無く、6つ採れたうち、受精卵に出来たのは1つ。院長から、あなたは思ったより難しいから重点的にみますと言われ、1つの受精卵を移植することは考えてないと、またそのまま採卵周期に。でもその甲斐もあり、6つの受精卵を保存することが出来ました。
 1回目の移植は、妊娠反応は陽性だったもののその後ホルモン値が上がらずに初期流産。心拍を確認することも出来ませんでした。2回目の移植で妊娠、出産に至りました。初めて胎嚢や、心拍を確認出来た時、一安心しましたが、それでもずっと出産して、子供の顔をみるまでは不安は大きく、マタニティライフを楽しむ気持ちの余裕はほとんどありませんでした。
 今、隣に息子が居ることが幸せです。ここまで、長く感じましたが、必要だったんだろうと今でも思います。私の身内も、息子を抱っこして体外受精を決意しました。通常の検査では、私も夫も異常は無く、それでも結局体外受精をして、それもスムーズにはいきませんでした。分からないことばかりで、受け入れ難いこともあると思いますが、夫婦でよく話し合い、乗り越えてください。
 私は医学の力を借りて、妊娠に至りましたが、そこまでです。不妊治療は妊娠する方法を支えてくれているだけで、あなたがいないと子供を作れません。だから、自然に妊娠した経験や人と比較しなくてもいいし、頼っても良いと思います。自分が、なかなか妊娠出来ず、薬や注射をすることに情けない気持ちになったり、辛かったからこそ、出産してみて方法にこだわっても仕方ないと思いました。産院でも体外受精で授かったという助産師さんや看護師さんもいて、どれだけ気持ちが楽になったか。
 浅田レディースクリニックの先生や、スタッフの方に励ましていただくことが多々あり、また、卒業された方の手紙や、名前や顔も知らない同時期に通っていた方の意見などにも支えられることはたくさんあって、感謝の気持ちは忘れません。
 このクリニックに通う皆様が、我が子の側でこの手紙を書く日が来ますように、本当に心からお祈りします。
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