患者さまからのお手紙

2013年7月に出産された患者さまから

掲載日:2014年7月11日
不妊治療は、肉体的にも精神的にも辛い治療です。なかなか結果が出ないときには「なんで私だけ...」と思ったり、周りの人が卒業していく姿をみて焦ってしまって、人の幸せを素直に喜べない自分が嫌になることもありました。
 でも今、子どもが自分の腕の中で一生懸命おっぱいを飲んでいる姿をみるとあの時の辛さはきれいさっぱり忘れてしまいました。世の中にこんなに愛おしいものが存在することを初めて知ることができました。そしてたくさんの方に感謝の気持ちでいっぱいです。
 治療のことはなかなか人には話せないし、出口が見えないなかで頑張り続けることは大変です。でも決してひとりではありません。夫はもちろん、先生やたくさんのスタッフの方が尽力してくださっています。辛いときには治療をお休みしてもいいと思います。(正直いって、夫に治療の辛さを理解してもらうのは難しいと思います。分かれといっても、体験してないことは分からないのです。出産も同じです。最初からアテにしない方が喧嘩になりません。)
 そして大変な思いをするのは女性なのですから、女性が納得のいく形で、納得いくまで治療をされるといいと思います。もし今治療を迷っている方がいらっしゃったら、お伝えしたいことは「迷っている時間がもったいない」ということだけです。
 一日でも早く治療を開始することが、「子どもがほしい」という夢をかなえるための最短距離だと思います。結果がどうなるかなんて、誰にもわかりません。でも私は、やらずに後悔するよりも、やって後悔する方が納得できると思うのです。まずは勇気を出して最初の一歩を踏み出してほしいです。
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