患者さまからのお手紙
2013年4月に出産された患者さまから
掲載日:2014年5月16日
浅田レディースクリニックの皆様、治療中は大変お世話になりありがとうございました。切迫早産や妊娠高血圧症候群で長期の入院生活でしたが、H25年4月に無事に男児を出産いたしました。
わたしは自身が産婦人科に勤務しているということもあり、結婚当初はまさか自分が不妊治療を受けることになろうとは思ってもみませんでした。実際治療を受け始めてからも、年齢が23歳だったということもあり人工授精まで進めばすぐにできるだろう、ぐらいに軽く考えていました。しかし現実は甘くなく、わが子をやっと授かったのは採卵4回胚移植7回目でのことでした。
浅田レディースクリニックでの2年半ほどの間、赤ちゃんにまで成長してくれる卵にいつ出会えるのか誰にも分からない先の見えない不安、サンビーマーや真夏でもレッグウォーマーで足元を冷やさない工夫など自分に出来うる限りの努力をしてもまた生理がくる悲しみ、頑張っても頑張っても、毎回妊娠判定で陰性の用紙を渡されるつらさは、わが子を授かった今思い起こしても、本当に苦しくてこころがつぶれそうでした。
経済的にもゆとりはなく、仕事は休めませんでしたが、採卵後に卵巣が腫れ、腹水が溜まった際は、嘔吐や気分不良等の症状がひどく一週間ほど休暇をとりました。職場に復帰する際に菓子折を持って行こうと選んでいる時、自分が好きで休んでいるわけでもない、旅行に出かけられるわけでもない休暇なのに、なんでこんなに職場にも気をつかってわたしだけが苦しい思いをしなければならないの、とポロポロ涙がこぼれました。先生方も一生懸命治療方針や刺激方法を考えトライしてくださるのに、毎回のように妊娠に至らず、そのたびに病院からの帰りの車の中で泣きました。
「わたしが夜勤で自己注射の時間をきっかり守れなかったからいけなかったの?夜寝る時にちょっとでも冷えちゃったからいけなかったのかもしれない、赤ちゃん、わたしのお腹に戻すまでは一生懸命生きていたのに、お腹に戻したらしんじゃった!わたしのお腹じゃ嫌だったんだ!」と夫に泣き叫びました。
それでも夫は自分のつらさは全く表に出さず、わたしの話を聞き、休みの日には自然の中に連れ出してくれたり、動物に触れ合わせてくれたりと、わたしが少しでもこころの平穏を保てるように一緒に頑張って支えてくれました。ある時は一冊の本を見せてくれ、中にはこう書いてありました。「赤ちゃんたちは、自分のお母さんを自分で選んでやってくるよ。健康に生まれるためには、長い列に並んで順番待ちをしてじゃないとお母さんに会えないんだよ。早く会いたいなあって思うけど、元気に家族みんなですごすために並んでくるよ。」治療でつらいときは、その言葉を思い出して、はやく赤ちゃんに選んでもらえるように、なるべく笑って明るく過ごせるようにつとめました。そのときは心身ともにやはり無理をしていましたし、本当にストレスに押しつぶされそうでしたが、今、こんなかわいい、何よりもいとしい命に出会い、辛い治療を乗り越えた先にこんな幸せが訪れたことに、感謝しています。
先が見えない恐怖とたたかうこと、治療をやめる勇気もなければ続けることも苦しいという辛さがありましたが、やはり、あきらめなくてよかったです。これから治療を始められる方、現在一生懸命治療されている方へ、自分がひとりぼっちではないこと、同じ思いをしている方がたくさんみえること、そしてあきらめないで頑張ってよかった、あの辛い毎日で挫折しなくてよかったと思ってみえる方もたくさんいるのだとわたしは思います。
みなさまにも、素晴らしい命が授かり、幸せな日々が訪れますよう、心からお祈りしています。浅田レディースクリニックのスタッフの全ての方へ、本当に、ありがとうございました。またお世話になるときには、よろしくお願いいたします。
わたしは自身が産婦人科に勤務しているということもあり、結婚当初はまさか自分が不妊治療を受けることになろうとは思ってもみませんでした。実際治療を受け始めてからも、年齢が23歳だったということもあり人工授精まで進めばすぐにできるだろう、ぐらいに軽く考えていました。しかし現実は甘くなく、わが子をやっと授かったのは採卵4回胚移植7回目でのことでした。
浅田レディースクリニックでの2年半ほどの間、赤ちゃんにまで成長してくれる卵にいつ出会えるのか誰にも分からない先の見えない不安、サンビーマーや真夏でもレッグウォーマーで足元を冷やさない工夫など自分に出来うる限りの努力をしてもまた生理がくる悲しみ、頑張っても頑張っても、毎回妊娠判定で陰性の用紙を渡されるつらさは、わが子を授かった今思い起こしても、本当に苦しくてこころがつぶれそうでした。
経済的にもゆとりはなく、仕事は休めませんでしたが、採卵後に卵巣が腫れ、腹水が溜まった際は、嘔吐や気分不良等の症状がひどく一週間ほど休暇をとりました。職場に復帰する際に菓子折を持って行こうと選んでいる時、自分が好きで休んでいるわけでもない、旅行に出かけられるわけでもない休暇なのに、なんでこんなに職場にも気をつかってわたしだけが苦しい思いをしなければならないの、とポロポロ涙がこぼれました。先生方も一生懸命治療方針や刺激方法を考えトライしてくださるのに、毎回のように妊娠に至らず、そのたびに病院からの帰りの車の中で泣きました。
「わたしが夜勤で自己注射の時間をきっかり守れなかったからいけなかったの?夜寝る時にちょっとでも冷えちゃったからいけなかったのかもしれない、赤ちゃん、わたしのお腹に戻すまでは一生懸命生きていたのに、お腹に戻したらしんじゃった!わたしのお腹じゃ嫌だったんだ!」と夫に泣き叫びました。
それでも夫は自分のつらさは全く表に出さず、わたしの話を聞き、休みの日には自然の中に連れ出してくれたり、動物に触れ合わせてくれたりと、わたしが少しでもこころの平穏を保てるように一緒に頑張って支えてくれました。ある時は一冊の本を見せてくれ、中にはこう書いてありました。「赤ちゃんたちは、自分のお母さんを自分で選んでやってくるよ。健康に生まれるためには、長い列に並んで順番待ちをしてじゃないとお母さんに会えないんだよ。早く会いたいなあって思うけど、元気に家族みんなですごすために並んでくるよ。」治療でつらいときは、その言葉を思い出して、はやく赤ちゃんに選んでもらえるように、なるべく笑って明るく過ごせるようにつとめました。そのときは心身ともにやはり無理をしていましたし、本当にストレスに押しつぶされそうでしたが、今、こんなかわいい、何よりもいとしい命に出会い、辛い治療を乗り越えた先にこんな幸せが訪れたことに、感謝しています。
先が見えない恐怖とたたかうこと、治療をやめる勇気もなければ続けることも苦しいという辛さがありましたが、やはり、あきらめなくてよかったです。これから治療を始められる方、現在一生懸命治療されている方へ、自分がひとりぼっちではないこと、同じ思いをしている方がたくさんみえること、そしてあきらめないで頑張ってよかった、あの辛い毎日で挫折しなくてよかったと思ってみえる方もたくさんいるのだとわたしは思います。
みなさまにも、素晴らしい命が授かり、幸せな日々が訪れますよう、心からお祈りしています。浅田レディースクリニックのスタッフの全ての方へ、本当に、ありがとうございました。またお世話になるときには、よろしくお願いいたします。

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