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妊娠判定が尿検査だけだと、着床したかどうかもわからないので今後の治療がわからないと思うのですが。
尿検査は(+)か(―)を判定する「定性検査」であり、血液検査は数値で判定する「定量検査」となります。定量検査では、この値以上であれば良く、以下であれば悪いとする"カットオフ値"を設定しなければいけません。
妊娠初期、当院でいえば4週3 日での血中hCG の値はバラツキが大きく、高めにカットオフ値を設定すれば、妊娠をしていても"妊娠はしていない"という結果となり、低めに設定すれば妊娠をしていなくても "妊娠している"という結果が出ることになります。これは昔から議論のあるところですが、施設によりカットオフ値を15IUに設定しているところもあれば、25IU や35IU のところもあり、また少しでもhCG の値が出れば、"妊娠した"と判断するクリニックもあるようです。
ただ、血中のhCG は妊娠時だけに出るものではありません。検査の1 週間前にhCG 注射を打てばhCG が血中に残っていることもありますし、高齢の女性の場合は、妊娠の有無とは関係なく、脳下垂体からhCG が少量出ているため血中のhCG が計測されることもあります。また、胃がんや肺がんの方にhCG が検出されることはよくあることです。
以上の理由により、hCG のカットオフ値が簡単には決められないことから、当院では、まず定性検査である尿検査を行っています。また、尿検査の方が、料金も安く、採血をしないので痛みもありません。
その後hCG 検査を行うのは経過観察のためで、子宮外妊娠や、1週間後に胎嚢が見えなかった時の判断のためと、考えていただければと思います。
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