培養室(Lab)

第72回アメリカ生殖医学会(ASRM)

掲載日:2016年12月16日

 10月にアメリカのソルトレイクシティで開催された米国生殖医学会 (ASRM)に浅田院長および胚培養士が参加しました。 ASRMは生殖医学における世界の2大学会の一つであり、世界各国から最新の知見が報告されました。 当院からはポスター発表を2題行いました。以下は発表を行った胚培養士の感想です。

学会参加の感想

第72回アメリカ生殖医学会(ASRM)の感想1  今回初めて国際学会に参加させていただきました。
国内の学会と比べて規模が大きく、3日間にわたって開催されました。今年のトピックはここ数年と同じく着床前診断(PGS)に関する内容でした。PGSは現在のところ日本では認められておらず、国内の学会では聴く事ができない内容であるため貴重な機会となりました。また企業ブースも非常に規模が大きく、国内の学会では殆ど見る事のない精子バンクや卵子バンクのなどの企業が多く見られ、日本との違いを感じました。

第72回アメリカ生殖医学会(ASRM)の感想2  私はポスター発表をさせていただきました。通常受精後には2つの核(2前核)が形成されますが、数%の確率で1前核しか 確認できない受精卵が観察されます。顕微授精由来の1前核胚も正常受精卵の可能性があり、2前核胚と同様に出産に至るという内容を発表しました。英語でのポスター発表は準備段階から大変でしたが、非常に良い経験となりました。
第72回アメリカ生殖医学会(ASRM)の感想3  開催地は2002年の冬季オリンピックが行われたユタ州のソルトレイクシティでした。日本からの直通便がないため乗り換えが必要でしたが、モルモン教の総本山があるということもあってか非常に治安が良く、景観のよい街でした。
モルモン教の教会本部であるテンプルスクエアや全米屈指の美しい議事堂といわれているユタ州会議事堂は素晴らしかったです。また、街の名の由来となったグレートソルトレイクの大きさは琵琶湖の9倍もあり、雄大でした。

 今回ASRMに参加させていただき、多くの刺激を受けることができました。今後も積極的に国際学会に参加することで最新の生殖医療の知見を収集し、患者さまの治療に還元できるよう日々努力・改善していきたいと思います。

第72回アメリカ生殖医学会(ASRM)の感想4


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