培養室(ラボラトリー)

移植予定の受精卵を動画でお渡しする理由

掲載日:2015年3月24日

当院では、移植予定の受精卵を動画としてCD-Rに保存し患者さまにお渡ししています。
今月号では、受精卵を写真ではなく動画として患者さまにお渡ししている理由についてご説明します。
受精卵を顕微鏡で観察
当院では開院以来、移植時にお渡している報告書には受精卵の写真は載せていません。また、体外受精 コーディネーターが行っている移植前説明においても受精卵の説明は動画を用いております。それは、受精卵の写真は観察時のピントを1点でしかとらえることができず、受精卵の評価を説明する情報として不十分であると考えているためです。皆さんご存知のように、受精卵の形は球体です。私たち胚培養士は受精卵を顕微鏡で観察する際にはピントを変えることで平面ではなく立体的に受精卵の状態を確認し評価します。
下の図と写真からお分かりいただけると思いますが、観察時のピント位置によって観察像は大きく異なります。

ピント3点での観察像
ピント3点での観察像 実際の観察では顕微鏡を操作し、受精卵の上部から底部まで満遍なくピントを変えて評価しますが、ピント①~③の位置でピントを固定した場合、写真のようになります。細胞数を数えてみてください。ピントの位置によって、見える細胞数が違っていることが分かるかと思います。(写真の細胞数は6個)
ピント①の中央部分にはフラグメントが見られます。フラグメントとは受精卵が細胞分裂をする際に発生する細胞断片であり、少ないほど良好な受精卵です。フラグメントにおいてもピント①~③の観察する位置によって見え方が違っていることが分かると思います。


観察時の映像CD-R そのため、患者さまに受精卵の情報を提供するときは、ピントを変えることで受精卵の状態を正確に確認していただける動画を使用しています。移植当日には最も評価の良い受精卵を選択し移植するために観察し評価を行いますが、患者さまにお渡ししているCD-Rは、この観察時の映像を録画したものになります。
CD-Rは患者さまに移植した受精卵の記録として、ご家庭で大切に保管していただけたらと思います。


胚培養士(エンブリオロジスト)のお仕事紹介 一覧

品川クリニック
品川駅徒歩3分

無料説明会
毎月開催
完全予約制

1分でわかる浅田LCの治療方針特徴