培養室(Lab)
国際学会への参加・発表(第29回ヨーロッパ生殖医学会(ESHRE))
7月にロンドンで開催された第29回ヨーロッパ生殖医学会(ESHRE)に浅田院長および胚培養士5名が参加しました。
ESHREは生殖医療の分野でアメリカ生殖医学会(ASRM)と並ぶ、世界で最も権威のある国際学会です。
当院では毎年、ASRMとESHREの国際学会に参加することにより国内だけでなく国際的な視点での新しい知識や技術を獲得し、質の高い医療を患者さまに提供していきたいと考えています。
当培養室が投稿した演題が選ばれポスター発表を行いました。
以下は、ポスター発表を行った胚培養士の感想です。
学会参加の感想
ESHRE(開催国イギリス:ロンドン)に参加し、大変有意義な時間を過ごすことができました。ポスター発表では、精子処理(swim up)後の運動精子濃度の違いが受精率にどのような影響を及ぼすか検討し、その研究結果を報告しました。
今回の学会の発表演題数は口頭発表数が約300題、ポスター発表数が約600題と日本の学会とは比べ物にならないほどの規模であり、発表を聴くことで大きな刺激を受けました。企業展示においても約100社以上の企業が出展していました。
日本国内の企業展示では目にすることができないオーストラリア製の自動で受精卵凍結を行う機械に触れることができました。当院での導入は考えていませんが今後、安全性が確立されるとこのような機器も生殖医療の分野へ導入が始まるのではないかという可能性を感じました。
学会開催中にはロンドン郊外にあるHomerton University Hospitalの施設見学に参加しました。
Homerton University Hospitalの年間採卵件数はイギリス国内でもTOP10に入るほどの規模だそうです。施設見学を通して、患者さまのデータは全てコンピューターで管理されていることや、徹底した教育体制が敷かれていることを知りました。
海外の他施設の見学を通して当院が世界的に通用する高いレベルの施設であることを再認識するきっかけとなりました。 当院を受診している患者さまには世界最高レベルの治療を安心して受けていただきたいと考えています。
ロンドンの街並みはとてもスタイリッシュなもので、歩いているだけでも楽しくなるような素敵なところでした。移動にはロンドンで有名なDouble Deckerに乗車したり、必見スポットであるLondon Bridgeの景観を眺めることができました。印象に残っている食べ物はロンドンで有名なfish&chips(白身魚フライとポテトフライ)です。日本人には少し物足らない味付けとなっていましたが、思っていた以上に美味しくいただきました。今回の学会参加で得られた最新の知識や情報は、患者さまの治療や培養業務に反映できるように努力していきます。
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