培養室(Lab)

国際学会への参加・発表(アメリカ生殖医学会(ASRM))

掲載日:2012年12月20日

アメリカ生殖医学会(ASRM)01  10月にアメリカ合衆国サンディエゴでアメリカ生殖医学会(ASRM)が開催され、浅田院長および胚培養士3名、研究員1名が参加しました。ASRMは前号で紹介しましたヨーロッパ生殖医学会(ESHRE)と並ぶ生殖医療に関連する大きな学会です。当培養室からの発表では、国際学会において最高演題数となる4題のポスター発表と1題のビデオセッションによる発表を行いました。当院では毎年、ASRMとESHREの国際学会に参加することにより国内だけでなく国際的な視点での新しい知識や技術を獲得し、患者さまの治療に還元することができるように努力しています。
以下はASRMに参加し、ポスター発表を行った胚培養士の感想です。

学会参加の感想

アメリカ生殖医学会(ASRM)02  今回、初めてASRMに参加し、大変貴重な時間を過ごすことができました。ポスター発表では、「緩慢凍結法により凍結された受精卵はガラス化法の融解方法で融解が可能であるか」についての検討結果を報告しました。現在患者さまの受精卵は全てガラス化法による凍結(季刊誌vo.3参照)を行っておりますが、5年前までは緩慢凍結法により受精卵の凍結を行っていました。緩慢凍結法により凍結した 受精卵は、緩慢凍結法の融解手順に基づいて融解するのですが、ガラス化法を用いて融解を行った場合にも安全に融解できることを報告しました。
 世界各地の不妊治療に関連する器材や培養液の販売を行う企業が出展を行う企業ブースでは、日本では見ることのできない商品や新しい技術に触れることができ、大変勉強になりました。


アメリカ生殖医学会(ASRM)03  海外施設の口演発表において印象的であったのは、研究段階ではありましたが受精卵の成長具合を機械が自動で判断し、より妊娠する可能性の高い受精卵を選択することを目的とした画期的な機器を用いた発表でした。
学会を通して、日本だけでなく海外の発表にも目を向け、常に新しい情報を収集し続けることの大切さを感じました。
 学会が開催されたサンディエゴは、アメリカ西海岸の南端に位置しメキシコと国境を接した地域です。写真はLa Jollaというリゾート地で、美しい海岸線に沿ってメキシコ料理のレストランやホテルが並び、海岸ではアザラシを見ることができました。
ASRMを通して得ることができた新知見や技術を臨床業務に生かし患者さまの治療に生かすことができるように努力していきたいです。


アメリカ生殖医学会(ASRM)04


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