不妊治療のQ&A

AMH(アンチミューラリアンホルモン)の検査で以前は『pM(ピコモル)』となっていましたが、他では『ng/ml(ナノグラムミリリットル)』と、数値が全く違いました。どちらが正しいのでしょうか。

掲載日:2019年9月27日

AMHの値では使用する単位には、『pM(ピコモル)』と『ng/mL(ナノグラムミリリットル)』の二つがあります。
浅田レディースクリニックの検査では『pM(ピコモル)』を使用していましたが、2011年6月1日より、検査試薬の変更に伴い検査の使用単位を『ng/mL(ナノグラムミリリットル)』に変更いしています。
現在は国際的にもng/mLになっています。
他院ではどちらの単位を使用しているかわかりませんので、単位を確認するようにしてください。


タイミング法で妊娠できず体外受精を考えています。AMH値は0.6ng/mlという結果でしたが、体外受精でも妊娠は難しいのでしょうか。

掲載日:2019年9月27日

年齢がわかりませんが、AMH値が1ng/ml以下の方は、早発卵巣不全といって、年齢が若いにもかかわらず卵巣機能は実年齢以上に衰えていて最悪の場合は20代でも、30代でも閉経が起こってしまうケースがあります。
AMH値が低いと、不妊治療自体が出来る時間が短いと考えてください。
治療の方法も、排卵誘発の為の注射も十分に効かない為、簡易刺激法という薬を服用しての方法になります。
採卵時に卵が数個しか採れなかったりしますが、卵子さえ採れれば体外受精は行えます。


卵巣予備能は年齢が高ければ高いほど、低くなっていくものなのでしょうか?

掲載日:2019年9月27日

それが必ずしも実年齢とは相関しないのです。
女性は高齢になればなるほど妊娠にくくなるのは、基本的にはその通りといえるでしょう。
原始卵胞はその人の年齢と同じだけ年を重ねています。
原始卵胞が年を重ねると、卵子としての機能が低下したり、妊娠しても流産しやすくなります。
でも、卵巣の中に残っている卵子の数は、一人ひとり違います。
つまり個人差なのです。
25才や30才でAMHがゼロに近い人いれば、35才でまだまだ高い値の人もいます。
「赤ちゃんが出来にくいという事は、卵巣予備能が低い」というわけではなく、なんの治療も受けずに自然妊娠した妊婦さんなどでも卵巣予備能が低い人はいます。
ですから、その人の卵巣予備能は、実際にAMHを測ってみないと分からないのです。


AMHの値を改善する方法はありますか?

掲載日:2019年9月27日
残念ながらそれはありません。 ただ、卵巣にホルモンや栄養などを送れるのは血管だけですから、血流を良くすれば栄養や薬などの効き目が良くなる可能性はあります。 そういう意味で、体を温める事は卵巣や子宮にとって良い事かもしれません。 詳しくはAMHをご参照ください。

AMHの値は0でした。もう妊娠の可能性はないのでしょうか。

掲載日:2019年9月27日

AMH値が0でも妊娠・出産したケースはあります。
また、AMH値0 =(イコール) 卵が0ということではありません。
しかし、AMH値が0の人は本当に1年の間に何とかしなければならず、確率は低いです。
AMH値が1ng/ml以下の方は、早発閉経といって、年齢が若いにもかかわらず卵巣機能は実年齢以上に衰えていて最悪の場合は20代でも、30代でも閉経が起こってしまうケースがあります。
AMH値が低いと卵が数個しか取れなかったり、時には採れない事もあります。


AMHの値が低いといわれました。妊娠は難しいのでしょうか。

掲載日:2019年9月27日

いいえそんな事はありません。
医療関係者側にさえ、まだそこのところを誤解している人がいるのが残念なのです。
たとえAMHの値がゼロだったとしても、卵子の数はゼロではありません。
血中に分泌されるホルモンの値がゼロというだけで、卵子はちゃんと残っています。
ただ、「治療に利用できる卵子が残り少ないですよ」という意味です。
重要な事は、このAMHと妊娠率は関係ないという事。
妊娠率に影響するのは卵の質で、たとえ残っている卵が少なくても、30代なら30代なりに、40代なら40代なりの確率で妊娠はします。
ですから、「AMHが低いから治療をしても無理」と考えるのは間違いで、「AMHが低いから残っている卵子をいかに有効に使うか。
その人にとってベストな利用法を考えよう」というのが、この検査の正しい理解の仕方です。
実際に検査を受けて治療をした患者さんから「AMHが低いと言われた時はショックだったけれど、でも逆に残された卵が少ないのだから、今頑張らなくてはと前向きに治療に取り組めた」というようなお手紙もたくさんいただいています。


AMHとはなんですか?

掲載日:2019年9月27日

AMH(アンチミューラリアンホルモン)とは、発育途中の卵胞の周りにある細胞から分泌されているホルモンのことです。
このAMHの血中濃度を測ると、卵巣の中に残っている卵子の数(卵巣予備能)が推測できるとういうことで、注目を浴びています。
卵子を育てる卵胞の元になるものを「原始卵胞」といいます。
原始卵胞は生まれる前、お母さんのおなかの中にいる間に500万~700万個作られますが、生まれる時点で約200万個に、月経がはじまる思春期ごろには約30万個に減り、思春期以降も1カ月に約1000個ずつ無くなっていくと言われています。
つまり卵巣には、生まれる前に作られた卵子が保存されているだけ。
ここが何歳になっても新しい精子を作る事ができる男性とは大きく違う点です。
赤ちゃんが欲しいと思った時に、皆さん気になるのが「自分の卵巣にどれくらいの卵子が残っているのか」でしょう。
この卵巣に残っている卵子の数を推測する手掛かりになるのがAMH検査なのです。


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