不妊治療のQ&A
よくある質問カテゴリ
夫婦生活がありません。子供が欲しいのですが、タイミングをとることを考えるとストレスです。治療をしてもらえますか。
もちろん治療できます。
人工授精の適応の一つは性交障害です。
性生活と子作りは切り離して気軽に考えて人工授精が良いかと思います。
AIHで妊娠できない場合、どのような原因が考えられますか。
①ピックアップ障害:排卵した卵子がうまく卵管に入れない。
②受精障害:卵子と精子が出会っても受精卵ができない。
③受精卵の状態:妊娠まで成長できる受精卵がない。
④着床障害:子宮内膜に着床できない。
などが考えられますが、不妊症の本当の原因は、ミクロの世界で起きている事ですのでわかりません。
AIHで使用する精子の寿命はどのくらいですか。
厳密な決まりではありませんが、当院ではAIHに使用する精液は当日朝採取したものを持参して頂くことにしています。
精液は長時間保存するとだんだん運動率が低下しますが、極端に所見が悪い方をのぞき、普通は問題ありません。
精液を洗浄し培養液中に入れて室温で置いておけば2-3日たっても普通に精子が動いていることはアメリカで実験していたころによく経験しました。
IVFとAIHでは妊娠率は異なるのでしょうか?
大いに違います。
AIHでは排卵したことはわかりますが、卵の卵管内へのトラップ・受精・卵の良悪についてはわかりません。
IVFでは卵の状態がよくわかります。
妊娠率はもちろん年齢によりますが、1回の移植あたりIVFで20~40%、AIHは1回で6~10%ぐらいと言われています。
2年前から不妊治療でタイミング療法とAIHを3回しましたが妊娠しません。ステップアップすべきでしょうか。
当院では、年齢が若く卵巣予備能が保たれている場合でも、タイミング・排卵誘発・人工授精は各々だいたい半年位をめどに結果がでなければ次へ進みます。
人工授精で妊娠できる人はほとんどは5-6回まででに、特に3回目までで妊娠します。
治療方法をステップアップし、その人にとって過剰でなく適した治療法で早く妊娠するよう適切に治療しなければなりません。
不妊治療だけでなく、出産・育児はお金も時間もかかります。
不妊治療は妊娠のためですので、あなたの人生において、貴重なお金や時間を何に使うのかよく考えて行動してほしいと思います。
加齢により妊娠率は低下します。
後悔しないように早く結果に結びつく不妊治療をしていただきたいと思います。