男性不妊症に対する治療方法
男性不妊症に対する治療方法
男性の100人に1人は精液中に精子が認められない無精子症と言われており、当院ではこのような患者さまに対して、精巣や精巣上体から直接精子を採取する最先端の治療を行っております。
当院で施行できる精子採取術
●ReVSA (精管精子採取術) ⇒
精管から精子を採取する方法。(対象: 閉塞性無精子症、射精障害)
●MESA(顕微鏡下精巣上体精子採取術) ⇒
顕微鏡を使用して精巣上体から細いガラス管で内容液を吸引する方法。
顕微鏡操作が必要なため、高い技術が求められる。
精巣精子より精子数が多く、処理にかかる時間も非常に短くて済む。
日本でMESAを施行できる医師や医療機関は限られている。
(対象: 閉塞性無精子症)
●Conventional TESE(精巣精子採取術) ⇒
顕微鏡を使用せず、精巣から精巣組織をランダムに採取し、その中から精子を採取する方法。
(対象:閉塞性無精子症)
●micro-TESE(顕微鏡下精巣内精子採取術) ⇒
顕微鏡を使用して精巣から精子がつくられている精細管を見つけ出しその精細管を採取して精子を採取する方法。
(対象:非閉塞性無精子症)
無精子症の分類と精子採取術
精液検査の結果、射出精液中に精子が存在しない場合には無精子症と診断されます。
無精子症は下記のように、閉塞性無精子症と非閉塞性無精子症に分けられます。
閉塞性無精子症
精巣で作られた精子は、精巣上体、精管を通り精液として射出されます。精液が体外に射出されるまでに通る経路(精路)が炎症により詰まる、または細くなることにより精路通過障害が起きると閉塞性無精子症となります。つまり、精巣で精子を作る能力はあっても、精路が詰まり、射出精液中に精子が認められない状態となります。
しかし閉塞性無精子症の患者さまは、精巣で精子が作られているため、精巣の精細管や精路となる精巣上体管・精管(右図2)から、後述する精子採取術により高い確率で精子を採取することがでます。
原因となる疾患
・両側精巣上体炎
・小児期両側鼡径ヘルニア術後
・精管切断術後(パイプカット術後)
・原因不明の精路閉塞症
・先天性両側精管欠損症
非閉塞性無精子症
精巣で精子をつくる機能が低下し、射出精液中に精子が認められないものを非閉塞性無精子症といいます。射出精液中には精子は認められなくても、精巣内の精細管の一部でわずかに精子がつくられていることがあります。そのため、後述する精子採取術によって精子を採取できる場合があります。
何らかの原因により性腺刺激ホルモンが低下し、造精機能が障害されている場合には、ホルモン補充療法により精子形成が認められるようになることがあります。
原因となる疾患
・クラインフェルター症候群などの染色体異常症
・脳下垂体・視床下部の障害による性腺刺激ホルモンの低下
・おたふくかぜによる精巣炎
当院での男性不妊外来について
泌尿器科医の生殖医療専門医による男性不妊外来、精管精子採取術(ReVSA )・精巣上体精子採取術(MESA)・ 精巣精子採取術(TESE)を下記日程にて行っております。
男性不妊外来のご予約は、診察室、受付窓口または、お電話にてお願いします。
・品川クリニック : 毎週金曜日
・名古屋駅前クリニック : 毎週火曜日
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