着床前診断(PGT-A)について

【着床前診断とは】

体外受精で得られた受精卵(胚盤胞)の細胞の一部を遺伝学的に解析し、移植する胚を選択する技術のことです。解析する対象により、大きく3つに分類されます。

PGT-M

重篤な遺伝性疾患の体質をもつお子様を出産する可能性があるカップル(保因者)を対象に、非罹患胚(疾患が発症しない胚)を選んで移植する方法です。

PGT-SR

染色体の構造変化(転座など)を原因とした流産を2回以上繰り返す方を対象に、流産をしにくい染色体構造変化のない胚(またはバランスの取れた胚)を選んで移植する方法です。
保因胚と標準型の胚の区別は行いません。構造異常の箇所以外の染色体の情報(異数性の有無)や、性別についての情報は提供できません。

PGT-A

着床前胚染色体異数性検査。年齢とともに受精卵の染色体の数の異常(異数性)の割合が増加することが、ART不成功や流産が増加する要因と考えられています。胚の全染色体を検査し、染色体数に異常がない胚を選んで移植する方法です。


現在、国内で「医療行為」として受けることができる着床前診断は、PGT-MとPGT-SRのみです。日本産科婦人科学会で認可を受けた限られた施設においてのみ受けることができます。
浅田レディースクリニック(名古屋駅前クリニック、勝川クリニック、品川クリニック)は、2018年12月に日本産科婦人科学会において着床前診断実施施設として認可されていますので、対象となる患者さんへ着床前診断をご案内することができます。

【PGT-A臨床研究参加のご案内】

日本では胚のスクリーニング検査を行うことはできませんが、この度、日本産科婦人科学会は、臨床研究という形で、一定の条件を満たす患者さまへのPGT-A(着床前胚染色体異数性検査)を行うことになりました。

この臨床研究には、日本産科婦人科学会が認可した施設のみ、参加が可能です。

浅田レディースクリニックの3クリニックのうち、名古屋駅前クリニック・勝川クリニックは2019年12月末に施設認可を受け、PGT-Aをご案内することができるようになりました。
しかし、品川クリニックは開院後の年数が浅いため、施設認可は次期に先送りされることになりました。認可時期は未定です。

品川クリニックへ通院中の患者さまで、PGT-Aをご希望の方は、品川クリニックの施設認可がおりるまでお待ちいただくか、名古屋駅前クリニックもしくは勝川クリニックへの転院手続きを取っていただく必要があります。

研究にご参加いただける患者さまの条件は以下の通りです。

反復ART不成功
体外受精・胚移植実施中で、直近の胚移植で2回以上連続して臨床的妊娠が成立していない方

習慣流産
直近の妊娠で臨床的流産を2回以上反復し、流産時の臨床情報が得られている方

ご夫婦両方の染色体検査の結果、いずれかに均衡型構造異常が認められる方(検査必須)や、子宮形態異常、または抗リン脂質抗体症候群の方を除きます。

染色体構造異常
ご夫婦いずれかにリプロダクションに影響する染色体構造異常(転座など)をお持ちの方

研究に参加していただけるかどうか、また研究参加後、検査ご案内までの順序は医師の判断により決定されます。ご希望いただいた患者さますべてにご案内ができるわけではありませんのでご注意ください。


■PGT-A臨床研究についての説明会
説明会をeラーニングにて開催いたします。
臨床研究への参加には、説明会の視聴が必須となります。

対象:当院に通院中であり、視聴希望の方
   ※Aから始まる仮診察券番号の方は対象外です。
所要時間:1時間程度
視聴方法:お問い合わせフォームに、「視聴希望」と入力し送信してください。
     2営業日以内を目安に視聴方法についてご案内のメールをします。
お問い合わせフォームはこちら


■説明会ご案内事項
・すでに遺伝カウンセリングにおいてPGT-Aについての情報提供を受けている患者さまも、研究参加方法ついての最新の情報を含んでいるため、説明会を視聴いただく必要があります。(ご夫婦いずれかお一人のみのご出席も可能です。)
・臨床研究への参加には、説明会視聴に加え、検査前遺伝カウンセリングをご夫婦で受けていただく必要があります。


■研究参加の流れ
1. 視聴希望のご連絡をいただいてから、2営業日以内を目安にeラーニングの掲載ページについてご案内のメールをします。
2. eラーニングにおいて、研究参加申込を以下のように行います。
 (ア)eラーニングの全てのコースを順番通りに視聴
 (イ)上記視聴後、同eラーニング内にある「研究参加表明アンケート」に回答
 ※(ア)と(イ)両方を行うと、研究参加申込完了となります。
※実際に研究に参加していただけるかどうか、また研究参加後、検査ご案内までの順序は医師の判断により決定されます。ご希望いただいた患者様すべてにご案内ができるわけではありませんのでご注意ください。
3. 研究参加申込完了後、医師が研究参加条件に達しているかどうかを判断し、結果をご連絡させていただきます。
4. 検査前遺伝カウンセリングの順番が近づいたら、メールでご連絡いたします。
 ※研究参加申込完了から検査前遺伝カウンセリングまで、2~3ヶ月要することがあります。


■お問い合わせ方法
大変恐れ入りますが、ご不明な点等がある場合、下記URLのお問い合わせフォームからご連絡をお願いします。
電話ではご回答致しかねますので、予めご了承くださいますようお願いします。

お問い合わせフォームはこちら

【医療行為として行う着床前診断(PGT-M・SR)の流れ】

1.医師の診察
問診、遺伝学的診断状況の確認
必要に応じて夫婦染色体検査、血液検査などを行います。

2.施設内遺伝カウンセリング
臨床遺伝専門医による施設内遺伝カウンセリングをご夫婦で受けていただきます。遺伝カウンセリング費用は30分5,000円(税抜)、完全予約制です。名古屋クリニック(月2回/隔週金曜)、品川クリニック(水曜・土曜午後不定期)でご予約を受け付けております。ご予約の詳細は各クリニックの受付へお電話でお問い合わせください。

3.第三者機関での遺伝カウンセリング
公平な立場の遺伝学の専門家によるカウンセリングを受けていただきます。

4.日本産科婦人科学会への症例審査
日本産科婦人科学会にて、患者さまごとの審議が行われます。審査結果が出るまでに半年~1年程度の時間がかかる場合もあります。

5.施設内倫理委員会による審査

6.着床前診断の実施
採卵
顕微授精
胚盤胞生検
遺伝学的解析
移植胚の決定
胚移植
妊娠判定
出生前検査の案内