培養研究部 医療情報処理のお仕事紹介

培養研究部 医療情報処理 紹介

治療記録の管理および解析をおこない
データの面から患者さまの治療に貢献する

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患者さまの治療記録はほぼシステム化されデータで管理されています。
医療情報処理はデータの面から患者さまの治療に貢献する役目を担っています。

医療情報処理の一日の流れ

午前

□臨床業務の介助
▼観察介助
胚培養士が受精卵の観察を行ないます。
胚培養士から伝えられた受精卵の評価を、 iPadを使ってシステムに記録していきます。
(左記写真参照 左側:医療情報処理スタッフ、 右側:胚培養士)


▼凍結準備
観察結果により、凍結する受精卵が決まります。患者さまを識別するためのバーコードシールをシステムから発行し、専用の容器に貼って、凍結の準備をします。

▼ダブルチェック
作業を行う時は必ず二人のスタッフで患者氏名を ダブルチェックします。患者氏名の確認は取り違え 防止のためにも最も重要な作業になります。
(左記写真参照 左側:胚培養士、 右側:医療情報処理スタッフ)

午後

□臨床業務の介助
▼精子処理の事務作業
その日の受精操作に使用する精子の処理をします。胚培養士が検査した精子所見をシステムに入力していきます。

□データ集計・資料作成
受精率や妊娠率など、一定の治療成績を維持できているのか確認するために毎月データを出しています。
他にも依頼されたデータを作成しています。(詳細は後述)

□凍結保存の管理
受精卵や精子を凍結保存している患者さまには、月毎、あるいは一年毎に保存期限を更新してもらっています。患者さまが更新を希望しない場合は、保存終了の手続きを行ないます。

□治療記録の入力
培養が終了したら、患者様の記録を確認し、完了させる作業を行います。

□その他
▼データ集計について
治療記録を管理している当院独自のシステムの管理も情報処理でおこなっています(開発はしていません)。そこから必要なデータを抽出します。抽出したデータを集計に必要な形に編集し、エクセルで集計することもあればRやSPSS等の統計ソフトを使用して結果をまとめることもあります。
集計は大きく分けて毎月のように定期的に出しているものと依頼を受けて出しているものの2種類があります。
定期的に出している集計としては妊娠率や胚の成長率等があり、一定の結果が出ているかを確認しています。他にも顕微授精や凍結融解の術者毎の結果も出しており、術者が技術を保てているか確認しています。
結果が悪い場合は更に調査し、原因究明をおこなうこともあります。
培養研究部 医療情報処理のお仕事紹介11

↑定期的に出している集計の例
HPに掲載している当院の実績も集計しています


依頼を受けて出しているものには学会や論文に発表するためのものや、市町村や所属学会に申請するためのもの、院内資料や関連雑誌に掲載されるもの等、様々です。
依頼の内容にあわせてシステムのデータの抽出から統計解析まで幅広くおこなうことがあります。
培養研究部 医療情報処理のお仕事紹介12
↑論文掲載の例
医師や胚培養士と打合せしながら集計をまとめていきます




▼研修
研修期間中は、業務を一人で行えるように研修を行っています。
それぞれの業務は、研修を積み、技術が獲得できたと認められた人しか行えないようになっています。教育体制がしっかりしており、詳細な手順が記載されたプロトコールや、それらを用いて丁寧に教えますので、経験がなくても技術が確実に習得できる環境が整っています。
違う拠点で業務している場合はWeb会議等を用いて研修を行うこともあります。

医療情報処理に求められること

患者さまの治療記録を正確に入力する必要があります。間違えて入力すればそれが患者さまの記録として残り、出したデータも違うものになります。
医療情報処理のスタッフは大学や前職などで経験のあるスタッフはいません。不妊治療の知識も入職して一から学んでいます。
記録を正確に残すことと、必要なデータを的確に出すことが求められています。
また、医療情報処理は患者さまと直接接する機会がほとんどありませんが、データの先に患者さまがいることを忘れてはいけません。

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