治療方針

基本的な考え方

【ステップアップ】

不妊症の根本的原因は、ほとんど目に見えないのでわかりません。したがって、ムダに高度な治療をすることなく、早く結果を出すためにステップアップがあります。検査の結果、異常がなければ、タイミング法から順次ステップアップしていきます。ステップアップのスピードは年齢と卵巣予備能によって異なりますので、患者様によってステップアップのタイミングは異なります。当院では、ステップアップの各段階で結果が出ていないのに同じ治療を長期間続けることはありませんし、ステップダウンもしません。

【男性不妊】

当院院長の浅田は、1995年5月 名古屋大学で精巣精子を用いたICSIによる日本初の妊娠例を報告しています。無精子症が原因の治療においては、患者様の状態によって、適切な回収術を選択することが必要です。当院では、MESA(精巣上体精子回収術)、ReVSA(精管精子回収術)、MD-TESE(顕微鏡下精巣精子回収術)が可能です。特にMD-TESEは、顕微鏡を使用する高い技術が求められるため、国内でも施術できる医師や医療機関は限られています。当院では、1995年以来、泌尿器科の日比初紀先生と長年にわたり二人三脚で男性不妊治療を実施し、豊富な経験と実績を有しています。

【調節卵巣刺激】

体外受精において1回の採卵で高い妊娠率を得るためには、赤ちゃんまで育つ可能性のある受精卵をたくさん用意することが必要です。ヒトの場合、妊娠するためには平均して25個くらいの卵子が必要だというデータもあります。患者さまの卵巣予備能に見合った正しい卵巣刺激をすることで、より良い結果を得ることができます。

【ICSIを優先】

当院では、院長の浅田が1993年からICSI(顕微授精)の研究を始めたこともあり、ICSIを中心に不妊治療を考えています。当院のICSIは、精子をふりかけるだけの媒精よりも常に10~15%受精率が高いため、特に受精卵の数が少ない時はICSIを優先しています。ただ、一般的にはICSIと媒精の受精率が変わらないクリニックも多いと思われます。

【採卵時の麻酔】

体外受精の採卵時には、当院では静脈麻酔をかけています。採卵では腹膜を貫通し卵巣に針を刺すため、当然痛みがあります。痛みを取り除くことが医療において重要であり、また、痛い経験が患者さまのトラウマになると考えています。

【タイムラプスインキュベーターによる胚培養】

タイムラプスインキュベーターは、培養器の中に胚を入れたまま、外に取り出すことなくその成長を観察できます。そのため、5%酸素の低酸素環境を保つことができ、胚の発育、特に胚盤胞到達率が向上することが分かっています。当院では全例にタイムラプスインキュベーターを用いていますが、別途料金はいただいていません。

【全胚凍結(Freeze All)】

当院では、2012年から全胚凍結を実施しています。その理由は、どの年齢においても、凍結融解胚移植の方が、新鮮胚移植に比べて、移植当たりの妊娠率が常に10%以上高いという統計に基づいています。これは、子宮内膜のホルモン環境が良くなるためです。 利用できる卵子が1個であれば、凍結融解胚移植を選択すべきと思いますが、ラボの凍結・融解技術が低ければFreeze Allはできません。

【前核期凍結】

院長は20年前に胚盤胞培養を始めましたが、胚盤胞到達率は、培養液や培養器の進歩により徐々に上昇してきました。これは、胚盤胞になる率は技術によって変わってくるということです。近年、当院では高い胚盤胞到達率を実現していますが、症例によっては胚盤胞到達率が極端に低い患者さまもいます。少なくとも移植ができるよう、当院では体外培養に弱い卵子のために、受精卵の一部あるいは全部を、前核期の段階で凍結しています。特に高齢になると胚盤胞到達率が低下するため、前核期凍結が多くなります。

【移植することを優先】

体外受精は、採卵し、受精卵を凍結し、それを融解胚移植して初めて治療が完結すると考えています。胚移植ができないような体外受精は不完全だと考えますので、胚移植することを優先し、胚盤胞の移植だけではなく分割期の胚の移植も行います。

【選択的単一胚移植】

当院では、日本産科婦人科学会が定める会告に基づき、原則一個移植を行っています。ただ、単一胚移植といっても、1個の卵子を採って移植すればよい、ということではありません。たくさんの卵子の中から成長の良いものを1個選ぶことで染色体異常のある受精卵を選ぶ可能性が減り、それによってはじめて妊娠率が上がります。

【エンブリオ・グルーの使用】

当院では、エンブリオ・グルーを胚移植時に使用しています。エンブリオ・グルーというのは、受精胚の接着剤というネーミングですが、ヒアルロン酸が豊富に入った粘度が高い培養液です。エンブリオ・グルーの使用にあたって、別途費用はいただいていません。

【廃棄胚の研究利用】

当院では、主に治療が終了した方の卵子、精子、受精卵を廃棄する場合、今後の治療に生かすため、それらを融かして状態を確認し、しばらく観察をしてから廃棄しています。

【戸籍謄本の確認】

当院では、不妊治療を始める前に、お二人の戸籍謄本を確認し、婚姻関係を確認してから治療を開始します。

【事実婚カップルの治療】

現在、日本産科婦人科学会は、事実婚カップルへの体外受精も認めており、当院では、戸籍の確認と同様に事実婚カップルであることを確認してから不妊治療を開始します。事実婚の確認は法律的には定められていませんが、当院の規程に基づき確認しています。

【各治療、処置ごとの同意書】

当院は、体外受精、顕微授精、凍結融解胚移植が実施可能な施設として日本産科婦人科学会に登録しており、日本産科婦人科学会の指針に基づいて、全ての治療、処置ごとに説明書による説明を行い、患者様からの同意書をいただいています。

当院が行わない治療

【自然周期採卵】

1個採った卵子が受精卵となり、それが分割して成長するのを待って胚移植を行う、という自然周期採卵は、成績が非常に悪いので当院では原則行っていません。 イギリスのNICE(国立医療技術評価機構)のガイドラインにおいても、自然周期採卵は「患者に勧めない」ことが明記されています。妊娠するためには、そもそもかなり多くの受精卵が必要です。妊娠率の低い自然周期採卵を繰り返すことによって、結局、お金と時間を無駄にすることになります。

【新鮮胚移植】

当院では、2012年から新鮮胚移植は行っていません。凍結融解胚移植の方が、新鮮胚移植よりも常に成績が良いことを確認し、大切な1個の卵子をより有効に使うために新鮮胚移植は行っていません。

【内膜スクラッチ】

子宮内膜を傷つけることで、その反応で着床率が高まるのではないか、と以前からいわれていました。しかし、現在これに対するエビデンスはほとんどないため、当院では行っていません。

【ピエゾICSI】

ピエゾという機械を使った顕微授精です。インジェクションピペット先端に微弱な振動を与えることで、透明帯及び細胞膜を破膜する手法ですが、例えば、マウスの卵子は弱いため、このピエゾICSIを使用して実験が行われています。しかし、ヒトの卵子はその必要はないため、当院では浅田式のICSIを行っています。吸引法という受精率の低いICSIを実施している施設では、ピエゾICSIを使用すると卵細胞膜を確実に破ることができるため成績が上がるかもしれません。しかし浅田式のICSIを行う当院の受精率はすでに高く、その必要はないため、ピエゾICSIは行っていません。

【不育症治療】

流産あるいは死産を防ごうという不育症治療は、ほとんど意味がないと考えています。というのは、"妊娠しない"、"流産する"というのは、妊娠判定の前に成長が止まったのか、それともその後成長が止まったのか、という早いか遅いかだけの違いだからです。 不育症検査として唯一エビデンスがあるのは、抗リン脂質抗体症候群という症例の治療です。遺伝子の発現、遺伝子の状態、染色体の状態がよく分かるようになった現在では、もともと医学用語ではなかった不育症という病名も、それを治療しようとすることも世界的には広く認められていません。

【二段階移殖・シート法(SEET法)】

世界的には、効果を否定した論文しか出ていません。効果がないと考えられているため、当院では実施していません。

【IMSI(超高倍率で精子を観察して良好な精子を選ぶ)】

精子の見た目の良し悪しを判定しICSIを行う方法ですが、顕微授精の場合、動いている精子はDNAがあまり壊れていない精子を意味します。そのため、精子の頭の見た目は、精子の質にほとんど関係ないことが分かっています。当院をはじめ、現在はほとんど行われていません。

【移植後の安静】

30年ほど前は、名大で移植後3時間は安静としていたこともありましたが、その後、2時間、1時間半、1時間、30分、15分、0分と、当院では2007年頃から安静時間をなくしています。今では、安静が必要だと考える医師や施設はほとんどないのが現状です。 安静というのも、患者さんの心情的なもので、全く科学的ではありません。着床する時に、本来ヒトはどのような状態か、ということもわかっていません。必ず体を横にしている時に着床するかというと、そういうことではありません。

【ヒューナー検査(性交後試験)】

抗精子抗体を間接的に調べる検査です。この検査は頸管粘液の性状によって結果が大きく左右されます。非常に古典的な検査で、現在、意味のあるものとしては世界では捉えられていません。当院では、抗精子抗体を直接測定しています。

【IVM(未成熟卵子の成熟体外培養)】

重症の多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の場合は、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になるので、IVMが有効と考えられたことも一時的にありました。しかし現在では、GnRHアンタゴニスト法でGnRHアゴニストトリガーという方法でhCGという注射を使わなければ、卵巣過剰刺激症候群は起こらないため、IVMは意味が無くなっています。

【受精方法による移植優先順位】

当院では、顕微授精の受精卵であっても、精子をふりかけた媒精の受精卵であっても、全く差がないと考えています。現在、世界には、体外受精で生まれた赤ちゃんが一千万人近くいますが、顕微授精だから、体外受精だから、という理由で特有の疾患が生じるということは全く言われていません。この点にこだわっている患者さまもいらっしゃいますが、全く気にする必要はありません。

【ドナー精子、ドナー卵子を扱う治療】

当院では、ドナーの精子、卵子を使用した治療は一切行っていませんし、そのような治療を紹介することもありません。ドナーの精子、卵子を使った治療で生まれてきた当事者が、そのような治療はやってくれるな、ということを強く主張しています。ドナーを使うということ自体、養子縁組と同じであると考えており、医学的な不妊治療の延長線上にある治療とは考えていません。

【女性の年齢が50歳以上の治療】

女性が高齢になるにつれ、卵子は老化し、卵巣予備能は低くなり、妊娠することが限界になってきます。その後の安全な出産、育児を考慮すると、40代が限界であると考え、当院は、女性の治療は40代まで、男性の治療は原則50代までとしています。

その他

【ERA、EMMA、ALICE】

ERA(子宮内膜着床能検査:内膜の着床能が早いか遅いかを判定する検査)もEMMA(子宮内膜細菌検査)、ALICE(慢性子宮内膜炎検査)も、いずれもエビデンスレベルは高くありません。ビジネス的に企業が関係している面があるため話題になっていますが、当院では現在、希望の方にのみ実施しています。

【成功報酬制度】

医療において、成功報酬という考えはありません。例えば、がん治療を行って、「亡くなったから割引します」とか「5年生存したから追加料金を徴収します」と言われたらおかしな医者だと思いませんか?医療者は治療において最大限努力するのが当然であり、最善の治療を行うことが全てですので、人力の及ばない結果の如何により費用が変わることはありえません。

【治療終結の目安】

もともと運動精子がない、あるいは卵胞が育たず卵子が獲得できなければ、何歳であっても事実上不妊治療は不可能になります。安全な出産、育児も考え、当院では女性は40代まで、男性は原則50代までを治療の限界としています。




理念

「結果」を重視した治療

結果を重視した治療
当クリニックでは、妊娠という「結果」を重視した治療を行っています。何も治療しないで自然に妊娠するという「過程」は誰もが望むところです。しかし、現在、主な不妊原因は晩婚化、晩産化から生じる「卵子の加齢」です。「本気で子供が欲しい」と願う方のために、高度の生殖医療をご提供することで、できるだけ早く「結果」を出し、限られた人生の多くの時間を子育てとご自身の人生のために使っていただきたいと願っています。

初診受診前説明会の実施

当クリニックでは、「初診受診前説明会」を行い、事前にクリニックの特徴や治療の方針をご説明しています。不妊治療は病院や医師によりさまざまな方針や姿勢があります。当クリニックの方針と、患者さまのご要望とのミスマッチが起こり、患者さまの負担が増えないよう、受診される前に必ずご出席いただいておりますので、病院・治療の選択のお役に立ていただきたいと思います。
初診受診前説明会の実施01

当クリニックの理念

当クリニックの理念
当クリニックでは、不妊治療を通じて、みなさんの幸せを実現するために、次のような理念のもと治療を行っています。

浅田式不妊治療の実践

豊富な症例データと科学的根拠に基づく的確な判断により、それぞれの患者さまにとって最適な治療を選択します。
患者さま個々の年齢、卵巣予備能に適した治療法を選択し提供します。
患者さま自身にも正しい知識を持っていただいた上で、合意を得て治療を進めます。
「経過」ではなく「結果」を重視した治療を行います。

初診受診前説明会のご予約について

当クリニックでは、受診の際は必ず事前に「初診受診前説明会」にて、当クリニックの特徴や治療の方針をご説明しています。

~初診受診前説明会の予約をするには~

こちらのページより「仮診察券番号の発行」をしてください。
ご登録されたメールアドレスにメールが送信されます。(仮診察券番号が記載されています。)
※仮診察券番号とパスワードの取得には事前登録が必要になりますので
なるべく早めに取得することをお勧めいたします。(仮診察券番号の有効期限は1年間です)
※仮診察券番号は説明会受講後、WEBにて診察の予約を取る際に必要となりますので、紛失されないようご注意ください。
(予約システムにログインする際に仮診察券番号とパスワードが必要となります。)
携帯電話またはパソコンからネット予約URLにアクセスし、仮診察券番号とご登録されたパスワードでログインしてください。
ご希望の開催日のご予約をおとりください。

初診受診前説明会の実施01

浅田レディースクリニック品質方針

基本理念

ひと として誠実であれ

不妊症治療を通じて幸せな赤ちゃんの誕生、幸せな家庭を作る手助けをする。

われわれスタッフはチームとして一丸となって仕事をし、やりがいのある仕事としてより幸せになる。

受精卵・卵子・精子の安心できる凍結保存のため、長年にわたり安定したレベルの高い生殖医療を提供し続ける。

レベルの高い生殖医療を継続するため、人材育成体制を確立する。


クリニックのモットー

いつでも笑顔で仕事ができるように努力する。

スタッフ全員が不妊治療専門のプロである。

スタッフ全員が診療に参加する意識と使命感を持つ。

スタッフは患者様と同じ目線で向き合う。

スタッフ全員で情報を共有し、意志を決定する。

スタッフ全員で患者情報を共有し、これを保護する。

データを集積し、エビデンスを確立し、最適かつ最善の治療が提供できるよう努力する。


われわれは、法令規制や患者様、組織が定める要求事項に適合すること、 及び顧客満足と方針実現のために、品質マネジメントシステムの有効性の継続的改善を実現する。

品川クリニック
品川駅徒歩3分

無料説明会
毎月開催
完全予約制

1分でわかる浅田LCの治療方針特徴