妊娠の主役はたまご

卵子と精子が受精し子宮に着床するまで

 最後に、妊娠のプロセスについてお話しましょう。まず、子宮があり、その両側に卵管という細い管が伸びています。先のようにひらひらしていて(卵管采といいます)、その先に卵巣があります。卵巣の中には原始卵胞が貯蔵されていて、卵胞が育っています。子宮が本舞台のように見えますが、すでに述べてように、子宮は卵の培養器です。
 妊娠するということは、射精があり、排卵があり、受精があって、着床という、大まかにいうと、この4つのプロセスで成り立っています。膣内に射精された精子は、子宮の頸管(子宮の頸です)を泳いで子宮を通り抜けていきます。ここは、普段は雑菌が入らないようにちょっと粘っこい状態のもので子宮の口をふさいでいて、精子が通り抜けられません。排卵期になるとそれが水っぽい粘液に変わるので、精子が通過しやすくなります。ここを精子が通り抜けて、子宮から卵管に行きます。排卵は原則的には毎月交互に、左右の卵巣から、今月右なら来月は左というように、排卵されます。 そしていくつもの卵胞が育つ中で、大きく育った(主席卵胞)の袋が破れ、中から卵子が腹腔に飛び出します。これが排卵です。あとの卵胞はしぼんで黄体になり、黄体ホルモンを出します。
 飛出したった1個の卵子は、卵管采がつかみとって、卵管に送り込みます。卵管采のひらひらがそれを覆い、うまく吸い取るような作業(ピックアップ)をするといわれています。
 こうして卵管に取り込まれた卵子はそこで精子と出会い、受精して受精卵となります。受精卵は24時間ごとに、翌日前核期、2日目4分割、3日目8分割、4日目桑実胚、5日目胚盤胞と成長していきます。受精卵はじっととどまっているのではなく、この成長する過程で、卵管の上皮の細かい毛のような繊毛の働きで(繊毛運動)、子宮の方に運ばれていきます。
 一方、子宮は排卵後の黄体が出していたホルモンの動きで内壁(子宮内膜)が厚くなり、ふかふかの状態になります。
 このふかふかの状態のところに胚盤胞が到着し、ここで孵化して卵の殻を破って飛出し、子宮内膜に潜り込みます。
 これは卵の成長と、それに見合った内膜の変化があり、実際は子宮の内膜の上にぽっと乗っていて、それがタイミングよく内膜と反応して内膜の中に潜り込むように入っていくといわれています。この着床した時点が妊娠です。


年齢と卵巣予備能力は必ずしも比例しない

 AMH(アンチミューラリアホルモン)とは、卵巣内にどれくらいの卵が残っているか(卵巣予備能力)を反映する数値です。いくら年齢が若くても、AMHが低いケースは意外にあります。それだけに、不妊治療を始める際にはまずAMHを測ることが大切です。
 その相関の範囲によって選択する基本的な排卵誘発の方法(調節卵巣刺激法、簡易刺激法)体外受精において卵胞の発育を見ながら排卵誘発剤を計画的に使用する方法)と、治療の目安を示しています。基本的には、年齢が高くAMH値が低ければ、治療自体ができる時間は少なく、注射を打っても十分効かないため、排卵の誘発も簡易刺激法という薬を服用しての穏やかな方法しかできなくなります。一方で、年齢が20代でもAMH値が1ng/ml以下の方も同様です。この場合は早発閉経といって、年齢が若いも関わらず、卵巣機能は実年齢以上に衰えていて、最悪の場合は20代でも30代でも閉経が起こってしまうことがあるというケースです。
 では、年齢が若くAMH値が高ければ高いほど良いかというとそうとも言えません。上記が示すようにその相関を示す範囲では、排卵が阻害されていて卵巣内に多数の卵胞がたまり、月経周期や不妊原因となる多嚢胞性卵巣症候群を疑われます。この場合は、卵巣を過剰に刺激しないように刺激法を工夫し、採れた卵は一旦凍結して保存し、卵巣の状態を整えてからしか受精卵を戻すことができなくなります。
 このように年齢とAMH値の相関によって、不妊治療の方法も治療に費やせる時間も大きく変わります。

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