不妊症・不妊治療について

基本検査で分かるのは妊娠のスタートライン

 不妊治療の最初に行う基本検査でわかるのは、排卵と精子の受精の場である卵管の状態です。
 排卵があるかどうかは基礎体温である程度見当がつきます。さらに、超音波で見れば卵胞の成熟の度合いや、排卵しそうな卵胞、排卵せずに残った卵胞などがきちんと見えて、よく分かります。
 ただし、排卵した卵子がきちんと卵管に取り込まれたかどうかは確認できませんし、卵の質も分かりません。
 卵子と精子が出会う卵管がきちんと開通しているか、ふさがっていないかは、子宮に細い管をいれ、官から造影剤を注入しながらレントゲンを撮る子宮卵管造影検査で判断できます。当クリニックでは、レントゲンではなく、超音波で検査しています。
 精子があるかないかは精液検査をすれば分かります。ただ、その精子が受精能力があるかどうか、きちんと卵の中に入っていけるかどうかは判断できません。
 つまり検査で分かることは、排卵があるか、卵管が詰まっていないか、きちんと動く精子が一定数あるかなどで、先に挙げたピックアップ障害や受精障害、着床障害、卵の質の問題などはまったく分からないのです。
 ですから、治療の最初に行ういくつかの検査とは、精液検査できちんと精子がいて、子宮卵管造影検査できちんと卵管が通っていて、超音波検査できちんと排卵があるーそれは単に妊娠に向けてのスタートラインにつけるかどうかの基本を知るためのものだということです。
 この検査で「正常です」といわれて「正常なのに妊娠できない」と思ってしまうと、間違いなのです。

妊娠のスタートライン

検査期間は通常1か月

基礎体温、精液検査、頸管粘液検査、フーナーテスト、子宮卵管造影検査、経腟超音波検査―これらは一般に6大基本検査といわれています。そのほか、子宮鏡検査、卵管鏡検査、腹腔鏡検査もあります。
 主な検査は一度にできるわけではなく、生理の周期に合わせて行われます。子宮卵管造影検査はレントゲンなので排卵前に、頸管粘液検査やフーナーテストは排卵期に、というふうに、それぞれの時期に応じた検査を行うため、検査に要する期間は通常1か月となります。
 そのほかに精子を異物としてブロックしてしまう抗精子抗体を調べる血液検査や、いくつかのホルモン検査、クラミジア抗原・抗体検査などもあります。
 すべての検査を必ずしなくてはいけないわけではなく、ドクターによってはあまり重要視しない検査もあります。当クリニックでは、基礎体温、頸管粘液検査、フーナーテストを重視していません。


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